iDeCo(イデコ)・個人型確定拠出年金の一番わかりやすい解説を心がけます。
さて2017年1月からは60歳未満の方であれば、基本的に誰でも加入できるiDeCo(イデコ)・個人型確定拠出年金。この仕組みを説明します。
Contents
iDeCo(イデコ)とはー
個人型確定拠出年金の愛称です。2016年の9月からこの愛称が使われています。
じゃあ個人型確定拠出年金は何かと言うと、自分で作る老後のための年金の仕組みです。国民年金はGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が運用しています。このGPIFは集めたお金を株や債券に投資しています。これを個人でも行う仕組みが個人型確定拠出年金 iDeCo(イデコ)です。
え?自分でそんな難しいことをするの?
と心配にならないでください。iDeCo(イデコ)をそこまで難しく考えなくて大丈夫です。順に説明します。
iDeCo(イデコ)はどんな人が対象になる?
これまでは個人型の確定拠出年金は自営業者の方、勤務先で企業年金に加入していない方が対象でした。
2017年1月からは
・公務員
・企業年金に加入している
・主婦(第3号被保険者)
の方も対象になります。
つまりほとんど人がiDeCo(イデコ)の加入対象になることに。
iDeCo(イデコ)で何をするの?
端的に言えば投資信託を自分で選んで買います。国内の株式に投資する投資信託や、海外の株式、債券など。予め加入する銀行や証券会社の口座には商品のラインナップが用意されています。
・私はじゃあ国内の株式に投資しようかな
・私は海外に。株と債券に。
こんな具合です。実際にはその運用の大半を投資信託が行ってくれるので、iDeCo(イデコ)を利用する人は何に投資するかを決めれば良い事になります。
それでもiDeCo(イデコ)を始めるのは敷居が高いかも・・・
何を選ぶかが難しい方はバランス型のファンドを選ぶ選択肢があります。これは一つの投資信託の中で株や債券を自動的に組入れているもの。
自分で選ぶ部分も1本の投資信託の中でお任せしてしまおうと言うものです。当ブログでご紹介しているセゾン投信もそのうちの一つです。
iDeCo(イデコ)は幾らから始められるの?
掛金(かけきん)を設定します。掛金は毎月5,000円から1,000円単位です。
iDeCo(イデコ)の掛金の上限は?
第1号 加入者 |
第2号 加入者 |
第3号 加入者 |
---|---|---|
68,000円 | 12,000円~ 23,000円 |
23,000円 |
第1号は自営業や学生の方。第2号は会社員、公務員の方。第3号はその配偶者と言う分類です。第2号は企業型の確定拠出年金、企業年金に加入しているかどうかによって毎月の掛金の上限が変わります。
iDeCo(イデコ)の始め方は?どうやって始めるの?
金融機関に申込みます。
下記一例です。銀行だけでなく、証券会社でも申込みが可能です。
楽天証券
SBI証券 確定拠出年金積立プラン(個人型401K)
大和証券
岡三証券
ゆうちょ銀行
みずほ銀行
三井住友銀行
三菱東京UFJ銀行
りそな銀行
スルガ銀行
琉球銀行
金融機関によってiDeCoは何が変わるの?
取り扱い商品が異なります。どの証券会社、銀行でも10本~20本前後の投資信託の取り扱いがありますが、その商品の組み合わせが異なります。なので資料請求してみたり、取り扱い商品を調べてみて、そこから金融機関を決めるのがいいと思います。
さて!ここまでを整理します。ここまでのiDeCo(イデコ)について書いた内容は誰でも参加可能で、自分で投資信託を買ったりする、掛金は少なくて月5,000円からと言うこと。これってじゃあ自分で投資信託を買えばいいんじゃないの?と思われた方は、ここからがiDeCo(イデコ)・個人型確定拠出年金の魅力になります。
iDeCo(イデコ)のメリットはー
1.iDeCo(イデコ)は所得控除の対象に
目安として10%の税負担があるとすると、12万円分(毎月1万円の掛金)であれば、1.2万円分の節税効果に。※所得によって所得税、住民税を負担する割合も異なります。あくまで目安としてお考えください。
2.運用益が非課税になる。
これから始める人には何の事だか実感が湧かないと思います。
200万円分の投資信託を購入したAさんとBさんがいたとします。Aさんは確定拠出年金口座での運用。Bさんは証券会社の口座で運用を行っていました。5年後に二人の運用益は+100万円に。+50%のリターンになりました。
ここで2人とも一旦、売却して利益を確定させるとします。
この場合、
Aさんが受け取る金額は200万円の元本+100万円
Bさんが受け取る金額は200万円の元本+80万円
20万円分の差が開きます。この20万円分は何かと言うと売却益(運用益)に対する源泉徴収です。正しい税率は20.315%(上では分かりやすく20%)としています。
これは投資信託に限らず株式の売買などでも特定口座の場合、自動的に源泉徴収が行われます。
iDeco(イデコ)の場合は、この売却益が非課税です。100万円分の売却益がそのまま受け取れます。
3.受け取る時にも控除が適用
原則60歳から年金または一時金で受け取ることができます。年金で受け取る場合は公的年金等控除、一時金で受け取る場合は退職所得課税が適用されます。
いいことばかりじゃない!? iDeCo(イデコ)の注意したいポイントは。
上にも書きましたが受け取る事ができるのは原則60歳からです。死亡時に遺族が、もしくは障害を負った場合に障害給付金としてと言う例外はありますが、基本的には60歳まで受け取ることができません。
20代、30代の方はよく考えて掛け金を設定しましょう。また40代、50代の方がこれからiDeCo(イデコ)を始める場合は、以下の受給要件にも注意が必要です。
通算加入者等期間 | 受給開始年齢 |
---|---|
10年以上加入等 | 60歳~ |
8年以上加入等 | 61歳~ |
6年以上加入等 | 62歳~ |
4年以上加入等 | 63歳~ |
2年以上加入等 | 64歳~ |
1月以上加入等 | 65歳~ |
加入期間が短い場合は、60歳になった時点でも受け取れない可能性も。40代、50代の方は受給開始年齢が後ろにずれ込む可能性も考えておいてください。
いかがでしたでしょうか。
注意したいポイントは抑えつつも制度をうまく活用していきたいですよね。
20代、30代、40代、50代、どの年代でも活用できると思います。
このiDeCo(イデコ)、私はiDeCo(イデコ)を利用しつつ、通常の口座での運用も併用して行うのがいいと思います。
私ならセゾン投信と、セゾン投信の商品が購入できる楽天証券の個人型確定拠出年金口座のセットをお勧め。このセットなら何に投資するか?の投資信託選びも分かりやすいと思います。